入試問題解説」カテゴリーアーカイブ

文章題

2022年Aの問題です。

水の入っている水そうAと水そうB、そして、水を汲みだすためのポンプが何本かあります。また、水そうAに入っている水の量は水そうBに入っている水の量の2倍です。はじめの20分は、全てのポンプを使って水そうAの水を汲みだします。次に、ポンプの数をちょうど半分ずつに分け、半分で水そうAの水を、もう半分で水そうBの水を汲みだします。すると、ちょうど20分で水そうAのすべての水を汲みだすことができましたが、水そうBにはまだ水が残っていました。そこで、ポンプの数を変えて水そうBの水を汲みだすと、さらに12分で水そうBのすべての水を汲みだすことができました。このとき、次の問いに答えなさい。ただし、すべてのポンプとも1分あたりに汲みだす水の量は一定であるとします。
(1)「汲みだす前の水そうAの水の量」に対する「はじめの20分で汲みだした水の量」を、もっとも簡単な分数で答えなさい。
(2) 最後の12分で汲みだした水をすべてのポンプを使って汲みだそうとすると、汲みだすのに何分かかりますか。
(3) ここまでの条件では、はじめにあったポンプの総数は決まりません。
ここまでの条件をすべて満たすポンプの総数のなかで最も小さい数を答えなさい。ただし、途中の考え方も書きなさい。
【式と考え方】

【解説と解答】
(1)最初の20分で全てのポンプを使ってAの水を出したので、すべてのポンプが1分間で出せる水の量を【2】とすると【40】です。
一方次の20分では半々にしたので、その20分ではAもBも【20】ずつ汲みだしました。Aは空になったので、Aに入っていた水は【60】ですから、40÷60=2/3
(答え)2/3

(2)
BはAの半分ですから【30】です。そのうち【20】は次の20分で出しているので、残りは【10】これを全部のポンプを使えば【10】÷【2】=5分でなくなります。
(答え)5分

(3)最後の12分で出した水の量は【10】ですから1分あたり【5/6】です。したがって
この量を1台でだすと、【1】は1.2本になります。これを整数にするには【1】=6本になるので、【2】=12本
(答え)12本

速さに関する問題

2022年の出題です。

下の図のような,A駅とB駅の間にある公園に行くのに,手前にあるA駅で電車を降りて歩いて行くより,一つ先のB駅で電車を降りて歩いて行く方が2分早く到着できます。A駅とB駅の間の道のりは3kmで,電車の速さは時速45 km, 歩く速さは時速4.2kmでそれぞれ一定の速さとするとき,公園はB駅から何kmの所にありますか。

【解説と解答】
時速45kmで3kmを移動すると4分かかります。
Bについたとき、Aからスタートするとすでに4分進んでいますが、結局2分早くつくので、Aから向かうのとBから向かうのでは6分の差があることがわかります。
時速4.2kmで6分いくのにかかる速さは0.42kmですから、
(3-0.42)÷2=2.58÷2=1.29
(答え)1.29km

平面図形に関する問題

2021年A試験の問題です。

3つの角が30°,60°,90°の三角形を三角形(あ)とします。
このとき,次の問いに答えなさい。
(1) 三角形(あ)は,60°の角をはさむ辺の長さの比が必ず2:1になっています。その理由を説明しなさい。
(2) 図1のような二等辺三角形の面積を求めなさい。
(3) 60°の角をはさむ辺の長さが8cm,4cmの三角形(あ)を2つ使って,図2のような二等辺三角形ABCを作ります。
  また,辺BC上にCD=3cmとなるように点Dをとり,辺AC上に角アと角イが等しくなるような点Eをとります。このとき,三角形BDEの面積を求めなさい。ただし,途中の考え方も書きなさい。

【解説と解答】
(1)

三角形(あ)を右図のように2枚、組み合わせた三角形は∠ABCと∠ADCと∠BADが60°になるので、正三角形。
したがってABはBDと等しくなり、BDはBCの2倍になるので60°をはさむ辺は必ず2:1になる。

(2)

(1)からAD=8÷2=4cm
三角形ABC=8×4÷2=16cm2
(答え)16cm2

(3)

∠アと∠イが同じで∠ABCと∠ACB=30°ですから、三角形ABDと三角形EDCは相似。
図でEからBCに垂線を下ろし、BCとの交点をG、BCの中点をFとすると
AF:EG=4:EG=BD:DC=BD:3
EG×BD=4×3=12より三角形BDEの面積は12÷2=6cm2
(答え)6cm2