図形問題の直しで、問題用紙が数字と補助線でいっぱいになっていることがあります。「最初に何を書いたの?」と聞くと、本人もすぐには答えられません。問題文にあった長さと、自分で計算した長さが同じように並び、どの線を使ったのか追えなくなっています。解き方を知らないというより、書き込む順が崩れているのです。
2023〜2025年のサレジオ学院の算数では、円、角度、面積、立体、展開や面の見方など、幅のある図形問題が確認できます。空欄補充が多く、途中の考え方を長く書く形ではありません。その分、図から読み取ったことを正しい数値へつなげられるかが得点に表れます。前の空欄で使う辺や面を取り違えると、そのあとの空欄までずれることがあります。
図への書き込みは、問題文にある事実から始めます。与えられた長さや角度を線の近くへ書き、等しい辺には同じ印、平行な線には矢印を入れます。立体や展開図なら、対応する頂点や辺に同じ記号を付けます。ここで一度、「どの長さ、角度、面を求めるのか」を確かめます。補助線はそのあとです。何を出すために引くのかが決まっていない線は、図を見にくくすることがあります。
たとえば角度の問題で、初めから辺を何本も延ばす子がいます。ところが、もとの図にある平行の印を書き落としていて、同位角や錯角を使う場所がずれている。円や面積なら、半径が等しいことを先に図へ残すと、見るべき三角形が見つかる場合があります。立体では、見取り図だけを頭の中で回さず、展開図と見取り図の対応する辺を一組ずつ確かめたほうが、表裏や隣り合う面の取り違えを減らせます。
ご家庭で過去問を見るときは、答えの正誤だけでなく、書き込みの出どころを尋ねてみてください。「この数字は問題文にあったもの?」「こちらは計算して出したもの?」「この補助線で何を見ようとした?」の三つです。すぐ説明できない書き込みが多ければ、計算ミスに見えた失点も、実際には図の途中作業で起きているかもしれません。正解していても、根拠のわからない線が重なっている答案は一度見直したいところです。
直しでは、元の書き込みを全部消さず、その図を見ながら別の紙へ解き直します。問題文の情報、対応を示す印、求めるもの、必要な補助線、自分で出した数値の順になっているかを比べます。毎回まったく同じ図になる必要はありません。ただ、思いついた線から引くのではなく、図にある事実を置いてから使う形を決める。この順が安定すると、サレジオ学院の円や角度だけでなく、立体や展開図でも途中のずれを見つけやすくなります。
