考え方欄に残す二つのこと

考え方欄を前にすると、急に長い説明を書こうとする子がいます。さっきまで余白には式を書いていたのに、解答用紙では文章を一から作ろうとして手が止まる。算数なのに作文のようになってしまうのです。

私たちが指導しているのは、もう少し単純な書き方です。考えた通りに式を書き、その横に、出てきた値が何なのかを短くメモします。たとえば「120÷3=40 1人分」「40×2=80 2人分」という具合です。式と一緒なら、「1人分」「残りの面積」程度の言葉で十分です。

一つ目の式を書いたら、その40が何かを書く。次の式を書いたら、その80が何かを書く。それを上から順に並べていくと、どの値を使って次の計算へ進んだのかが見えるようになります。あとから別に説明を作らなくても、その並びがそのまま考え方になります。

式だけが何本も並んでいる答案では、計算した本人も、途中の数字の意味を見失うことがあります。答えが違ったときも、どこで考え違いをしたのか分かりにくい。値の横に短いメモがあれば、「ここまでは1人分を求めていた」「ここで全体と取り違えた」と、直す場所も見つけやすくなります。

中央大学附属横浜の2023〜2025年の算数では、考え方を書く欄のある問題が確認できます。練習のときから、きれいな説明文を完成させようとしなくてかまいません。式を書いたら、その値は何かを書く。次の式でも同じように書く。考え方欄では、この小さな組を残していけばよいのです。