「息子は普段あまり話さないので、サレジオ学院の入試で本来の力を出せるか心配です」
こうしたご相談を受けることがあります。
まず確認しておきたいのは、サレジオ学院中学校の一般入試には面接がない、ということです。したがって、普段あまり話さない子だから面接で不利になる、という心配は必要ありません。
大切なのは、4教科の試験の中で、落ち着いて自分の力を出し切れるかどうかです。
おとなしい子が不利、というわけではない
サレジオ学院は落ち着いた校風の学校です。だからといって、入試で元気よく自己アピールしなければならない、ということではありません。
入試で問われるのは、あくまで学力です。国語、算数、社会、理科の問題に対して、どれだけ正確に考え、限られた時間の中で答案を作れるか。そこが勝負になります。
ですから、普段あまり話さない子であっても、問題に向き合う力があり、試験中に落ち着いて考えることができれば、十分に力を発揮できます。
むしろ、おとなしい子の中には、じっくり考える力を持っている子も少なくありません。その良さを、入試本番で答案に出せるようにしていくことが大切です。
心配すべきは「話せるか」ではなく「崩れないか」
面接がない以上、家庭で心配すべきポイントは、「うまく話せるか」ではありません。
むしろ、試験本番で緊張したときに、いつもの解き方ができるか。難しい問題に出会ったときに、そこで止まってしまわないか。時間配分を崩さずに最後まで進められるか。
こちらの方が、実際にはずっと大事です。
特におとなしい子、慎重な子は、わからない問題に出会うと、そこで長く考え込んでしまうことがあります。普段の勉強ではそれも大切ですが、入試本番では、いったん飛ばして次へ進む判断も必要になります。
「できる問題を確実に取る」
この意識を、早い段階から持たせておくことが大切です。
サレジオ学院対策で大事にしたいこと
サレジオ学院の入試では、特別に奇抜なことをするよりも、まず各教科の基本をしっかり固めることが重要です。
算数であれば、典型問題を正確に処理する力。国語であれば、本文を落ち着いて読み、設問に対して過不足なく答える力。理科・社会であれば、知識をただ覚えるだけでなく、問題文や資料をよく読んで答える力。
こうした力を、4教科全体でバランスよく整えていく必要があります。
もちろん、得意不得意はあるでしょう。しかし、どこか一教科だけに大きく頼るというより、全体で安定した点数を取れるようにしていくことが、サレジオ学院の入試では大事になります。
家庭でできる本番対策
家庭でできることは、難しいことではありません。
まずは、過去問や類題を解くときに、時間を意識することです。
ただし、最初から本番と同じ時間で解かせる必要はありません。最初は時間をかけて丁寧に解き、問題の傾向や自分の弱点をつかむ。その後、少しずつ時間を区切って、答案を作る練習に移っていきます。
この順番を間違えると、ただ時間に追われるだけになってしまいます。
最初は「なぜ間違えたのか」を見る。次に「どうすれば時間内に処理できるか」を考える。この二段階で進めると、対策が具体的になります。
おとなしい子には、声かけも大事
普段あまり話さない子に対して、親が焦ってしまうと、子どもはますます黙ってしまうことがあります。
「大丈夫なの?」
「もっとしっかりしなさい」
「本番で困るよ」
こういう言葉は、親としては心配から出てくるものですが、子どもにとってはプレッシャーになることがあります。
それよりも、答案や勉強の様子を見ながら、具体的に声をかける方がよいでしょう。
「ここは落ち着いて解けていたね」
「この問題は時間をかけすぎたから、次は先に進む練習をしよう」
「できる問題を先に取る形にしていこう」
このように、性格を変えようとするのではなく、試験で力を出す方法を一緒に整えていくことが大切です。
模試や過去問で見るべきポイント
模試や過去問の結果を見るときも、合計点だけで判断しない方がよいでしょう。
見るべきなのは、どこで点を落としているかです。
- 時間が足りずに最後まで解けなかったのか
- 問題文の読み落としがあったのか
- 計算ミスや漢字ミスなど、基本的なミスが多いのか
- 難問に時間を使いすぎて、取れる問題を落としたのか
原因が違えば、対策も違います。
特にサレジオ学院を考える場合、難しい問題を無理に追いかけるよりも、まず取れる問題を確実に取ることが大切です。基本問題、標準問題での失点を減らし、4教科全体の安定感を作っていくことが合格への近道になります。
学校に合うかどうかは、試験だけでは決まらない
サレジオ学院を志望するご家庭では、「うちの子の性格に合うだろうか」と考えることも多いでしょう。
それは大事な視点です。
ただ、入試そのものには面接がありませんから、学校に合うかどうかを本番で話して示す必要はありません。むしろ、説明会や学校行事、在校生の様子などを通して、家庭の中でじっくり確認していけばよいのです。
子ども自身が、「この学校なら通ってみたい」と思えるかどうか。
そこがはっきりしてくると、日々の勉強にも意味が出てきます。
まずは4教科の安定を作る
サレジオ学院の入試では、面接で何かを補うということはできません。
だからこそ、4教科の学力をしっかり整えることが必要です。
おとなしい子だから不利、ということではありません。話すのが得意でなくても、答案の中で力を出せればよいのです。
そのためには、基本を固め、時間配分を身につけ、取れる問題を確実に取る練習を積み重ねていくことです。
親がするべきことは、子どもを無理に変えようとすることではありません。
その子の持っている力を、入試本番で出せるように整えていくことです。
普段あまり話さない子であっても、落ち着いて問題に向き合える力があれば、それは大きな強みになります。サレジオ学院を目指すうえでも、その良さを大切にしながら、4教科の準備を着実に進めていきましょう。
